競合調査によって得られるものとは?――その5

<例2>
競合調査は、企業のM&A(合併・買収)案件にも用いられます。いや、M&Aには“必要不可欠なツール”と言っても過言ではないでしょう。その際に、競合調査によって得られる利益とはどんなものでしょうか? 実例に即して見てみましょう。ある経営コンサルタント会社が扱った事例です。ある非上場企業が、コンピュータ部品会社を買収する計画を立てました。経営コンサルタント会社は競合調査を実施し、買収先の市場と顧客の評価を下しました。すると、事前の予想とは異なる評価が出ました。

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競合調査によって得られるものとは?――その4

たとえば、ある製薬ブランドのライバルが、新しくジェネリック医薬品を発売しようと計画していたとします。製薬ブランドがその発売日を事前に知ることができれば、それに合わせてタイムリーで効果的なキャンペーンが行えます。しかし、もし発売日が延期になったらどうでしょうか。製薬ブランドのキャンペーンは効果的なタイミングを逃すだけではなく、キャンペーン自体も、予定より長く行わなければならなくなるかもしれません。そうなれば、余計な予算がかかってしまいます。しかし、競合調査によって発売日が遅れそうだということがわかれば、キャンペーンもそれに合わせればいいわけですから、無駄のない予算の使い方ができることになります。

競合調査によって得られるものとは?――その3

もちろん、競合調査自体が売り上げを伸ばすわけではありませんが、売り上げや利益にどのように反映・貢献しているかはわかります。たとえば、競合企業の製品の原価やマージンがわかれば、価格設定でかなり有利になります。このように競合調査と直結した事例はいくつもあります。それらについて、説明してみましょう。
<例1>
製薬業界では競合調査を積極的に行います。製薬会社は、競合企業が売り出す新製品に対抗するためにマーケティング予算を計上していますが、その予算の適切な使い方に競合調査が役に立つのです。 

競合調査によって得られるものとは?――その2

1995年、競合調査の専門誌『Competitive Intelligence Review』が「競合調査と企業業績との関連性について」と題する記事を掲載しました。それは上場企業を対象として、「競合調査を行っている企業」と「行っていない企業」の業績を比較するというものでした。ここでいう「業績」とは、売上高、市場シェア、そしてEPS(1株当たり利益)の3部門です。両者を比較した結果、競合調査を行っている企業は、競合調査を行っていない企業を3部門すべてで上回っていたのです。

競合調査によって得られるものとは?――その1/7

競合調査によって得られるものとは何でしょうか? 専門家や研究者にとって、この問いに答えることは、そう簡単ではないかもしれません。しかし、「競合調査がいかに重要であるか」を説明することはそう難しいことではありません。以下に、順を追って説明しましょう。まずは、「企業業績との関連性」についてです。